レヒネル・トリオ レクチャーコンサートシリーズ「ピアノ三重奏の歴史」 第1回:弦楽器が歌い出すとき


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これは既に終了した演奏会です。
日時: 2021年12月14日(火)
会場:
あいおいニッセイ同和損保 ザ・フェニックスホール

曲目:
F.J.ハイドン
 ピアノ三重奏曲 第25番 ト長調 「ジプシー」 op.73-2 Hob.XV-25
L.v.ベートーヴェン
 ピアノ三重奏曲 第7番 変ロ長調 「大公」 op.97
J.ブラームス
 ピアノ三重奏曲 第1番 ロ長調 op.8(改訂版)

   ヴァイオリン: 長尾春花
   チェロ: 水野優也
   ピアノ: 水谷友彦

レクチャー: 松井拓史
ピアノ三重奏という演奏形態が生まれたのは18世紀後半、バロック時代のトリオ・ソナタというジャンルから派生したと言われています。当時はまだ「伴奏付きソナタ」、つまり鍵盤楽器が主役で、弦楽器はあくまで伴奏的な役割を担うものと考えられていました。その後、弦楽器が次第に独立性を獲得していき、19世紀ヨーロッパ社会のサロン文化の中で、ピアノ三重奏は私的でロマンティックな音楽を担うジャンルとして認められるようになります。

今回は数あるピアノ三重奏曲の中から、ハイドンの「ジプシー」、ベートーヴェンの「大公」、そしてブラームスの第1番を取り上げ、こうした変化の歴史を追っていきます。どれもピアノ・トリオのレパートリーには必ずと言ってよいほど入っている作品ですが、各楽器の役割に注意しながら聴き比べてみると、それぞれが異なる特徴を持った、しかしどれも驚くほど立体的な音楽であることに気がつきます。また、3人の作曲家はそれぞれハンガリーに縁が深く、現在ハンガリーで活動している我々が取り上げるにはうってつけと言えます。ピアノ三重奏の歴史、そしてハンガリーという2つのポイントから眺めることで、これまで演奏し尽くされ、聴き尽くされてきた名曲がまったく新しいものとして聴こえてくる、そんな体験をしていただければと思います。
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