新交響楽団 第258回演奏会


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これは既に終了した演奏会です。
日時: 2022年7月18日(月)
会場:
東京芸術劇場コンサートホール

曲目:
バーバー
 管弦楽のためのエッセイ第2番
ガーシュウィン
 パリのアメリカ人
ドヴォルザーク
 交響曲第9番「新世界より」

指揮:
   坂入健司郎

【新しい時代の指揮者 坂入健司郎】
 坂入は1988年生の34歳。幼稚園の頃からクラシック音楽にのめり込み、小学1年生の誕生日に『新世界より』のCDを複数種プレゼントされて指揮者の仕事に興味を持ったという。多くの指揮者と交流を持ちつつも音大には進まず慶應義塾大学からサラリーマンに。自分のオケを持ち働きながら指揮活動を続け昨年プロとして歩み始めた今大注目の指揮者です。

【アメリカからチェコを想う『新世界より』】
 プラハ音楽院教授として地位も名声も手に入れたドヴォルザークは、51歳の時ニューヨークのナショナル音楽院の院長に招聘されアメリカに渡りました。受け持った学生の中には黒人もいて黒人音楽に触れ、元々鉄道ファンなのに加え船にも興味を持ち毎日のように波止場や鉄道の駅を訪れ、そして祖国を思いホームシックになりました。そんなアメリカ滞在中に作曲されたのが彼の最後の交響曲『新世界より』です。アメリカ的な要素がチェコの音楽と融合したドヴォルザークの最高傑作の1つですが、汽車や汽船も登場します。
 ドヴォルザークがアメリカに滞在したのは3年間と短かったのですが、アメリカのクラシック音楽が独自性を持って発展するきっかけとなりました。

【パリに行ったアメリカ人作曲家 ガーシュウィン】
 ガーシュウィンが音楽を学び始めたのは12歳と遅かったのですが、若くしてポピュラーソングの作曲家となり、多くのミュージカル・ナンバーを世に出すヒットメーカーでした。クラシック音楽に取り組んで管弦楽作品も残しており、『パリのアメリカ人』はニューヨーク・フィルの委嘱で書かれた交響詩です。同名の映画やミュージカルがあり最近も上演されていますが、実は音楽が先で後から物語がつけられたのです。20代の時に訪れたパリの街の様子が描かれ、当時の最先端のフランス音楽の要素を取り入れたシンフォニック・ジャズとなっており、パリを走る車のクラクションも登場します。
 パリでラヴェルに弟子入りを志願しますが、「一流のガーシュウィンなのだから二流のラヴェルになる必要はない」と断られたのだそうです。
 どうぞお楽しみに!
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