水星交響楽団 第56回定期演奏会
これは既に終了した演奏会です。日時: 2017年10月29日(日)
会場:
すみだトリフォニーホール
曲目:
コープランド:
バレエ音楽「ロデオ」(全曲)
ヴィラ=ロボス:
ブラジル風バッハ第7番
ブラームス:
交響曲第1番 ハ短調 op.68
齊藤栄一
ここしばらく、コンセプトがはっきりしたプログラムを取り上げてきた私たちですが、今回は久々の世界旅行的なアソート編です。が、一見バラバラに思える今回のプログラムにも前半2曲はその「生い立ち」 に、メインとなるブラームスは私たちがこの曲を演奏する「タイミング」に、実はちょっと意外な意味が隠されているのです。
最初はアメリカ人作曲家アーロン・コープランド(1900-1990)の「国民楽派」的バレエの代表作「ロデオ」。カウガールとカウボーイのガール・ミーツ・ボーイを題材としたバレエです。一般的には4曲から成る組曲版で演奏されることの多い曲ですが、今回はバレエ音楽全曲版で演奏します。
続いては今年が生誕130年のブラジル人作曲家エイトール・ヴィラ=ロボス(1887-1959)の代表的なシリーズ、ブラジル風バッハ(字義通り訳すと「ブラジル風でバッハ風の」)。様々な楽器編成のために書かれた9曲の総称ですが、今回取り上げる第7番は、最初から大オーケストラのために書かれた4楽章形式の作品です。
まずはこの2曲の「生い立ち」について。実はこの2曲、1920年代前半にパリに留学していたという共通の経歴を持つ2人のアメリカ大陸の生まれの作曲家によって、今から75年前、第二次世界大戦が全世界的な広がりを見せた1942年という同じ年に書かれた作品なのです。時代背景の共通性とアメリカとブラジルという地域性の違い、さらにコープランドとヴィラ=ロボスの作曲家としての個性の違いなどを味わいながら聴いてみてはいかがでしょうか。
後半は一転して今年没後120年を迎えたヨハネス・ブラームス(1833-1897)の交響曲第1番。指揮者ハンス・フォン・ビューローが「ベートーヴェンの第10交響曲」と評したことでも知られる名曲中の名曲です。
さて、今度は「タイミング」について。私たちが前回ブラームスの第1番を演奏したのは22年前。実はその演奏会は常任指揮者の齊藤栄一先生が1年間の海外留学から戻られた直後、すなわち1回のお休みを挟んで指揮者として復帰した回だったのです。そして今回、1回のお休みを経て再び齊藤先生の下で臨む演奏会で、偶然にもこの曲を取り上げることになりました。私たち水星交響楽団にとっての様々な意味での「再出発」を「新たな歓びの歌」をもって寿ぐ場に、皆様にもぜひ立ち会っていただければと思います。
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