アンサンブル ディマンシュ 第89回演奏会


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これは既に終了した演奏会です。
日時: 2021年9月18日(土)
会場:
タワーホール船堀 大ホール

曲目:
サリエリ
 序曲「海の嵐」
ヴォジーシェク
 交響曲ニ長調 Op.23
ベートーヴェン
 交響曲第6番ヘ長調「田園」Op.68

指揮:
   平川 範幸

【今回の聴きどころ】

~名曲の陰にサリエリあり?~
当団は、第 83 回演奏会(2018.9)の交響曲第 1 番を皮切りに、ベートーヴェンの交響曲を番号順に演奏してきました。前回の第 88 回演奏会(2021.2.21)では、第 5 番「運命」を取り上げ、厳しい状況下でしたが無事演奏会を開催することができました。今回は、それに続く交響曲第 6 番「田園」の登場です。

ですが…、今回の演奏会のテーマで主役を張るのは、ベートーヴェンではなく、近年モーツァルトを主人公とした映画などでモーツァルトのライバルとして登場し、悪名を馳せた作曲家、アントニオ・サリエリ(1750-1825)です。今回は、「名曲の陰にサリエリあり?」と題し、サリエリの作品とサリエリから直接的あるいは間接的に影響を受けた作曲家の作品でプログラムを組んでみました。

◆サリエリ~実は「すごい人」
サリエリは、モーツァルトやベートーヴェンと同時代にウィーンで活躍したイタリア人の作曲家ですが、作品よりも、嫉妬のあまりモーツァルトを毒殺したとの嫌疑をかけられた作曲家として有名になりました。しかしながら、モーツァルトの死因が毒殺であること自体が立証されておらず、また、宮廷楽長として社会的地位にも経済的にもモーツァルトより圧倒的に恵まれていたサリエリが嫉妬するとは考え難いため、サリエリの殺人容疑については疑念が残ります。

サリエリは、オペラ専門の作曲家で、オペラや合唱曲以外の管弦楽作品はほとんど残していません。作曲家として秀逸であるかどうかは別として、実は「すごい人」で、ウィーンの宮廷楽長という名誉職に就いて音楽監督・指揮者として活躍したほか、教育者として若い作曲家を多く育てています。その門下からは、ベートーヴェンをはじめシューベルト、リスト、ツェルニー、フンメルなど名立たる作曲家を輩出していますが、弟子からは謝礼を取らず、才能のある弟子には支援を惜しまなかった慈善活動家であったとも言われています。

今回演奏する序曲「海の嵐」は、1800 年に書かれた歌劇「ファルマクーザのチェザーレ(シーザー)」の序曲の副題で、序曲が単独で演奏される場合はこの副題で呼ばれることが多いようです。一説によると、ベートーヴェンの田園交響曲の第 4 楽章「雷雨、嵐」は、この曲を手本として作られたということです。事実なら、まさに「名曲の陰にサリエリあり?」ですね。

◆サリエリの弟子ベートーヴェンと孫弟子ヴォジーシェク
ベートーヴェン(1770-1827)はサリエリ門下生で、直接教えを乞うた作曲家の一人です。1797~98 年に書かれた作品 12 のヴァイオリン・ソナタ第 1 番~第 3 番がサリエリに献呈されていることからも、師への尊敬の念が窺えます。

中プロに登場するヴォジーシェク(1791-1825)は、ボヘミア(現チェコ領)出身で、後にウィーンで活動した作曲家ですが、サリエリ門下生であるフンメルの弟子なので、サリエリの孫弟子に当たります。また、尊敬していたベートーヴェンや同じくサリエリ門下生のシューベルトと出会って、親交を深めています。今回演奏する交響曲ニ長調には、このサリエリの弟子達の影響が随所にみられます。つまりヴォジーシェクはサリエリから間接的に影響を受けた作曲家であると言えます。
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